映画評『ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしの作り方』

ロサンゼルスの沿岸部サンタモニカに暮らしていたカメラマンのジョンと、料理家のモリ―が、カリフォルニア州北部に80ヘクタールの広大な農地へと移り住み、貯水池や堆,肥製造施設などを整備して、豚や羊、カモ、豚などの家畜と共に、75種類以上もの果樹を栽培するという大きなプロジェクトを実行していくドキュメンタリー作品

監督のジョンは、アニマルプラネットなどを手掛けていた実際の映像マンで、一匹の犬トッドを飼ったことがキッカケとなって農園を経営することとなり、さまざまな奮闘をした末にこの作品を制作しています。

新規就農の葛藤が描かれる本格ドキュメンタリー

ジョンとモリ―が取り組むのは、自然の循環を重視した農法で、被覆作物(カバークロップ)や家畜の糞、ミミズの糞などを活用した土づくりと、果樹の栽培に適した自然環境を数年単位の歳月をかけて作り上げていくというものです。

農園の運営にあたっては、循環型農法の専門家であるアランが参謀として加わるものの、就農開始から半年ほどで1年分の資金を使い果たしてしまうなど、ジョンは不安を募らせます。

さらに年を追うごとに楽になっていくはずの農法は、次々と巻き起こる問題やトラブルによって多くの作業ばかりを生んでいきます。良質な堆肥を作るために集めた家畜たちの世話に明け暮れる日々の中でジョンは「いつから農家を名乗れば良いのだろうか」とため息をつきます。

アメリカサイズのため規模こそ80ヘクタールと広大ですが、新規就農者が感じる不安は世界共通のようです。

映画情報

作品名ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしの作り方
(the Beggest little Firm)
監督ジョン・チェスター
制作2018年 アメリカ